みなさんこんにちは、未来空間株式会社の広報担当です!
突然ですが、『シロアリ』ってご存じですか?
名前は聞いたことある方が多いとは思われますが、具体的な被害をご存じの方は少ないのではないでしょうか。
普段の生活でシロアリを見かけることはまずありませんから、シロアリ被害に遭うとどんな変化があるのか分からないですよね。
そこで今回は、実際にシロアリの被害を受けた木材などの写真を見ながらその特徴を解説します!
シロアリ被害を見分けるポイント
シロアリの被害に遭った木材には総じて触ったらフカフカする、穴が空いている、といった特徴が見受けられます。
しかし、これらの特徴があれば必ずしもシロアリ被害であるとは限りません。
例えば、ただ単に木材が腐っただけの場合もあれば、ヒラタキクイムシなどのシロアリ以外の木材加害害虫による被害の場合もあります。
そこで、シロアリ被害かどうかを見分けるいくつかのポイントをご紹介します。
木材劣化現象 | 劣化の特徴 |
---|---|
シロアリ被害
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・木材の中を食べる ・加害箇所に土が付着する |
木材腐朽(腐れ)
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・木材表面から劣化する ・繊維状、賽の目状に劣化する |
木材害虫(甲虫類)
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・木材表面に無数の穴があく ・被害箇所が粉っぽくなる |
特徴1.シロアリは木材の中を食べる
シロアリは木材の表面から食べ始めることはありません。
まずは木材の中に入り込むと、木材の内側から食べ始めます。シロアリは空気の流れ(風)や太陽の光を嫌うため、木材内部に自分たちの道路を作りながら木材を食べ続けていくのです。
アメリカカンザイシロアリの被害材
ここで注意しなければいけないのは、パッと見ただけでは被害に遭っているのかどうか分かりにくいということです。シロアリ防除業者は木材内部の被害を確かめるのに、「打診・触診」という方法を用いて行っています。玄関框やドア枠の木の表面を、扉をノックするように軽く叩いてみましょう。もしシロアリの食害が発生していた場合は乾いた空洞音がするはずです。
特徴2.土などの付着物がある
シロアリは蟻道(ぎどう)と呼ばれる土と分泌物を固めて作った道を被害部の表面に作ります。
蟻道はシロアリ被害特有のもので、木材の周辺に土が不自然に付着しているようであればシロアリ被害で間違いないでしょう。
ただし、1つ注意点としてシロアリではないアリの仲間(ケアリなど)も蟻道を作ることがあります。シロアリとアリの蟻道の違いは土の丈夫さです。
アリの蟻道はゴミを混ぜて簡単に貼り合わせたような感じですので、触るとすぐにボロボロと崩れてしまいます。一方シロアリの蟻道は、土と唾液を混ぜ合わせた硬い粘土状のもので、ちょっと触っただけで壊れるようなことはありません。
シロアリ被害を受けた木材や部材の事例
ここからは実際にシロアリに食害を受けた木材などの事例を写真を使いながら解説します。
[建物内のシロアリ被害]
- ・床下の事例
- 一般的に床下は木材が露出しているため、被害が見つかりやすい場所です。
しかし、普段の生活では確認できない場所ですから知らぬ間に食害が進行し、大きなシロアリ被害となります。 - 大引材のシロアリ被害
- 根太材のシロアリ被害
- 束柱のシロアリ被害
- 土台のシロアリ被害
-
ここまでシロアリの食害が進行してしまうと、補強や修繕が必要となります。
上記は全てヤマトシロアリの被害ですが、蟻道や土が被害部分に混ざることで他のシロアリよりも加害部が汚く特徴的な被害となります。
・玄関の事例
玄関の事例玄関は構造的に床下空間が無く、シロアリ被害が見つかりやすい場所です。具体的な侵入経路は、タイルの裏側(地面や側面)の隙間を伝って内装材を食害する、というものです。
玄関ドア枠の被害
玄関框の被害
特に、上がり框(かまち)やドア枠、巾木などは地面からの距離が近く、最も狙われるポイントになります。上記2枚の物件は、被害が表面にまで出ているため、被害を受けてから数年以上の年月が経っていると予想することができます。
・浴室の事例
浴室は現在主流のユニットバスでは被害が減っていますが、在来工法のタイルを使った浴室では被害が非常に多いです。構造は玄関とほぼ同じで、被害傾向も似ています。
浴室入り口枠のシロアリ被害
敷居のシロアリ被害
浴室は内装に木材が使われることが少ないため、被害を見つけるのが難しいですが、隣の洗面所のドア枠や巾木などの内装材に被害が現れて気が付かれる場合が多いです。
・内装材の事例
住宅内では玄関、浴室の被害が飛び抜けて多いですが、それ以外の部屋でももちろんシロアリ被害は見られます。
下記はフローリングや化粧柱に被害が見られた事例です。
フローリングのシロアリ被害
柱のシロアリ被害
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床下の木材を経由したシロアリは、上方向に食害を進めて室内まで上がってきます。被害に気づかないでいると、写真のように内装材の表面にまで被害痕が出てくるようになります。
建物外のシロアリ被害
・敷地の被害事例
建物外ではウッドデッキや枕木、ラティスフェンスなどの木製エクステリアがシロアリ被害を受けることがあります。
木材のシロアリ被害
ウッドデッキのシロアリ被害
また、木材や廃材を建物の脇に置いておくと、そこにシロアリが付くことがあります。これらの被害も室内の被害と同様に、木材の内部を食べられ、被害部には土が付着します。
様々なシロアリ被害
シロアリはエサとなる木材以外にも色々な物に穴を開けることがあります。
これはエサとなる木材までの通り道を作ろうとするためです。
具体的には、プラスチック系断熱材、配管被覆などです。
スポンジのシロアリ被害
断熱材のシロアリ被害
配管被覆のシロアリ被害
本のシロアリ被害
また、樹木が原料である本やダンボールなどもシロアリのエサとなります。
シロアリ被害を受けた建物はどうなる?
シロアリの被害を受けたということは、少なからず建物自体にもダメージがあります。
特に木造家屋の場合は躯体に木材が使われているので深刻になりがちです。
「シロアリに食害を受けたら家が倒れるのではないか」とご相談を受けることもあります。
しかし実際にはシロアリだけで建物が倒壊することはほとんどありません。
シロアリ被害を受けてしまうと怖いのは耐震性の問題です。
2007年の新潟中越沖地震では、京都大学の調査によると柏崎市周辺の損壊の激しかった約40棟の家屋のうち7割にシロアリの被害がみられたという調査結果があります。
阪神淡路大震災では、蟻害や腐朽が発生していた住宅の9割が倒壊していたこともわかっています。
出典:兵庫県南部地震による木造家屋被害に対する蟻害・腐朽の影響(宮野道雄・土井正)
このように、シロアリ被害が地震時の建物倒壊に少なからず影響を与えたと指摘されているのです。万が一大地震が発生したとき、シロアリ被害があるか無いかが、建物の倒壊に影響を与えていると考えておいたほうが良いでしょう。
シロアリ被害は、駆除処理をすることで進行自体は食い止められます。
しかし、既に被害を受けてしまった柱や内装材は取り替えるほか元に戻す手段はなく、その分リフォーム費用がかさんでしまうことも多いです。
それだけに、被害が進む前の予防対策がとても大切です。
弊社では、お家の床下点検を無料で行っております。
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